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第81話【模型ライフ・鉄道の日に寄せて】 昨日は今年半年間に渡って開催された「大阪・関西万博」の最終日でした。70年万博には、当時中学2年生で九州在住だった境遇ながらも3度訪れましたが、残念ながら今回の万博には体調不良と相変わらずの忙しさのため機会を逸し、遂に足を運ぶことは叶いませんでした。 只今次期製品となるKATOさんのキハ82系向け製品を開発中ですが、色々と見直して、シールパーツオンリーであったこれまでの表皮シリーズから少し離れ、シールパーツとパネルパーツを組み合わせた製品を予定しております。年内にリリース出来ればと考えておりましたが、このペースで行くと来春あたりになりそうです。 ひび割れは震災の痕跡なのかもですが、高価な赤御影石の故なのか、今もこのままの姿で佇んでいて、自身のお気に入りのスポットでもあります。 |
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第82話【夜行列車・魅惑の乗車体験記】 今年6月末に寝台特急「カシオペア」で一世を風靡したE26系寝台客車がついに完全引退したそうで、幅に高さにと室内の有効空間を目一杯に確保するのが常套だったそれまでの寝台車設計思想に一石を投じて、ダブルデッカー仕様を踏まえ、前後台車間での室内有効長に着目して(曲線部での車体干渉回避のため)あろうことか車体幅(20ミリも短縮)を犠牲にしてでも、前後台車を定位置よりも車端に追いやり、2階建て個室寝台が収まる十分な空間の確保に振り向けた設計は、従来よりもオーバーハングが短縮されて当然乗心地にも寄与しますし、電気指令式空気ブレーキだったり密連だったりと、抜かり無く快適性を追求した寝台専用客車の集大成と申せます。 観光列車・クルーズトレインの類いを除けば、夜行寝台列車の運行は実質的に285系「サンライズ瀬戸・出雲」のみと絶滅に等しく、今日の若者達の間で「ヤコバで行く」などというフレーズが日常使いされる世相が示す通り、かつての長距離「夜行列車」達が担っていた使命は、今や高速バズに取って代わられた模様で、若者を中心とした宿泊を省いた弾丸旅行だったり、単身赴任のお父さんの週末帰省の足としても定着した様は、致し方ないことだったとはいえ、これもまた、社線間の調整がより複雑化した国鉄分割民営化の少なからずの弊害だったのかも知れないななどと憂いつつ、この衰退加減を目の当たりにすると尚更に、なんとも悔しい思いが致します。 |
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